《簠斋吉金录　上下　全二册》

　簠斋为清代学者陈介祺室名。陈介祺,字寿卿,号簠斋,山东潍县人,他官至翰林院编修,一生唯古物是嗜,收藏富甲天下,又精墨拓。民国时期,邓实是活跃于上海的出版家、学者,他极力搜求陈介祺所藏青铜器、石刻拓本,同时借得邹安、褚��彝所藏,变成本书。本书收陈介祺所藏钟、铎、鼎、尊、爵、盘、历代钱范、造像等数百,全图,以石印之法印制,内有折页大图十余幅。目录后有邓实附识。正文前有褚��彝序,章炳麟序,陈介祺序,褚��彝再序,仅目录就有14叶28面。

　簠斎(ふさい)は、清代の学者である陳介祺の書斎の名前です。陳介祺(字: 寿卿、号: 簠斎)は、山東省潍県の出身で、官職は翰林院の編修にまで至りました。彼は一生を通じて古物をこよなく愛し、その収集品は非常に豊富であり、また拓本(墨で写し取った版画)にも精通していました。
　民国時代には、邓実という上海で活躍した出版家・学者が、陳介祺の所蔵していた青銅器や石刻の拓本を精力的に探し集めました。また、邹安や褚徳彝の所蔵品も借り受けて、これらを一つにまとめたのが本書です。本書には、陳介祺が収集した鐘、鶏、鼎、尊、爵、盤、歴代の貨幣鋳型、仏像など数百点に及ぶ品が収録されています。その全てが石印の方法で印刷され、折り畳み式の大判図が十数枚収められています。
　目次の後には邓実の付記があり、本文の前には褚徳彝による序文、章炳麟による序文、陳介祺自身による序文、さらに褚徳彝による再序文が収録されています。目次だけでも14葉(28ページ)にわたる構成となっています。