2019年広島大会　於:広島県立歴史民俗資料館
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【主な内容】※本書開催趣旨より
当研究会では第20回研究集会から『中期古墳研究の現状と課題』と題して中期古墳の研究に取り組んできました。前回大会では「古墳時代中期の交流」をテーマに渡来系・他地域系の遺構・遺物を集成し、各地域における地域開交流や交通のあり方について議論しました。そして、そうした外来系要素が在来の墓制や階層構造にどのように影響を与え、また、組み込まれたのか。この点をより深く理解するためには、その受け皿となった在来系要素とはそもそも何であるのか、各地の状況を改めて把握しておく必要があると考えられます。中期古墳の属性には多様性が認められますが、中でも埋葬施設や墓壙構築方法といった古墳の内部構造や、そこから復元される葬送儀礼には、その地域における伝統や被葬者の出自・社会的地位などが強く反映されていることが想定され、墳形や葺石・埴輪といった古墳の外見上の特徴と合わせてきわめて重要な要素と言えます。そこで、第22回研究集会では各地域における古墳時代中期の古墳・無墳丘墓のうち、特に埋葬施設や墓壙構築方法が判明している例を集成し、墳墓形態その他の要素との相関性や時期的推移を確認します。古墳が備える在来系・外来系要素の強弱や両者の影響関係の整理を通して、その被葬者像や各地域における階層構造の把握を目指し、古墳時代中期の古墳築造において、地方の選択性はどのように発揮されたのか、という問題について可能な範囲でアプローチしたいと考えます.。
【目次】
〔基調講演〕
柳澤一男 中期埋葬施設の多様性と階層性〜九州を中心に〜
〔研究報告〕
1 高田貫太 古墳時代中期における中国・四国地域の竪穴式石室・竪穴系横口式石室・木槨〜朝鮮半島東南部との比較を通して〜
2 重藤輝行　九州東部
〔地域報告〕
1 増野晋次　山口県
2 永野智朗　広島県
3 寒川史也　岡山県
4 吉松優希　島根県
5 森藤徳子　鳥取県
6 今井哲令　愛媛県
7 高上拓　香川県
8 栗林誠治　徳島県
9 下木千佳　高知県
【中国四国地方 中期埋葬施設の形式・構築方法の好資料】161頁から最終頁まで
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県