【オンデマンド増刷版です】
2008年に初版刊行し、2017年に品切れとなってしまった図書をオンデマンド版として少部数増刷しています。(巻末に正誤表を追加しています)
印刷は、オフセット印刷機ではなく印刷会社の高性能プリンターです。昔のオンデマンドのように、触ると文字のトナーがかすれて色移りをする、写真が真っ黒、ということはなく、文字部分を読むには問題ないと思われる品質ですが、図版部分はやや薄くなったりかすれたり、図内の文字で微小なものはつぶれたりということが見受けられます。
本文用紙は書籍用の淡クリームキンマリ〈70〉、表紙は1色印刷でアートポスト〈180〉、カバーはカラー印刷にマットPP加工です。
オンデマンド版の品切れ時は需要の見込みから再増刷可能でしたら増刷をし、難しい場合は品切れとなります。品切れの場合もネット書店さんで注文ごとに1冊ずつ作る方法で注文可能なようオンデマンド印刷用データ配信をしております。(印刷の仕様は各書店さんが使用する機械によって異なります)
<内容>
　本論は「未開拓の方法論の確立に挑戦している(中略)、具体的な研究成果は、これまでに見る事のできない極めて優れたものとして評価され、石器研究の今後に強い刺激を与えるものであり、新しい地平を期待させるに十分である」(本書解題(小林達雄)より抜粋)國學院大学学位論文。

序章　縄文石器研究の考古学的意義　
　　　第1 節　問題の所在
　　　第2 節　縄文石器とはどんな石器か　
第1章　縄文石器研究の軌跡
　　　第1 節　考古学黎明期の石器研究(江戸時代〜明治時代)
第2 節　型式学的方法の萌芽期(大正時代〜昭和時代前半)
　　　第3 節　石器群研究の胎動期(昭和時代後半)
　　　第4 節　石器組成論の時代(昭和40年代)
　　　第5 節　近年の石器研究と問題点(昭和50年代〜平成時代)
第2 章　縄文石器の型式学的研究―石器群の研究方法―　　　　　
　　　第1 節　縄文石器の体系的分類　
　　　第2 節　縄文石器の型式
　　　第3 節　型式の深化・再定義
　　　第4 節　土器型式との接続方法
　　　第5 節　縄文石器の石器組成
第3章　縄文時代前期の黒曜石石器群の研究―石器群の工程配置と流通―
　　　第1 節　縄文時代前期の内陸部の工程配置と流通
　　　第2 節　縄文時代前期の沿岸部の工程配置と流通
第4 章　縄文石器の型式変化―範型・模倣・模造・型式変化―
　　　第1 節　縄文時代前期の硬質頁岩製石匙・石槍の流通と型式変容―型式の模倣と模造について―
　　　第2 節　縄文時代後・晩期の局部磨製石鏃
終章　縄文石器から縄文社会学へ　
　　　第1 節　　縄文石器の型式の比較　
　　　第2 節　縄文石器から縄文社会学へ
解　題　　(小林達雄)

<受賞>
・第14回尖石縄文文化賞(2013年)(本書を含む業績で著者が受賞)
受賞内容はこちらより茅野市HPをご覧ください
<著者略歴>　※2008年の初範刊行当時
1961年生まれ
國學院大學大学院文学研究科日本史学専攻博士課程後期単位修得満期退学
博士(歴史学)
安中市教育委員会勤務(学芸員)
考古学専攻(旧石器時代〜縄文時代の石器及び社会の研究)