レビュー一覧

衣川廃寺発掘調査報告

近江でも最古級の寺院跡。金堂跡と塔跡の基壇が良好に残されており、瓦窯跡も発見された。国の史跡に指定されている。真陽社印刷のため、写真図版が良い味を出しています。

武雄温泉新館保存修理工事報告

竜宮城のような楼門（国指定重要文化財）で知られる武雄温泉新館の修理工事報告書。本書刊行後に国の重要文化財に格上げされた。箱入り布貼り上製本という立派な装丁である。

重要文化財額安寺五輪塔修理工事報告書

鎌倉時代の高僧忍性の墓は、鎌倉の極楽寺（重要文化財）、大和の竹林寺、そして大和の額安寺にある。額安寺の忍性塔は、鎌倉時代の五輪塔7基と共に並んでおり、いずれも重要文化財に指定されている。石塔オタクにとっては「聖地」とでも呼べる場所である。ファンにとっては、たまらない一冊。

番塚古墳出土品展図録

福岡県指定史跡となっている前方後円墳の横穴式石室から出土した副葬品などを紹介した図録で、本報告のダイジェスト的内容。木棺の留金具であるカエル形飾金具が珍しい。

国指定名勝「伝法院庭園」内の歴史的建造物に関する調査研究報告書

国名勝に指定されている浅草寺伝法院庭園に面する客殿、玄関、大書院、小書院、新書院、台所を国の重要文化財に指定してもらうための申請用報告書。ふだんは非公開となっている。

長瀬高浜遺跡発掘調査報告書4　埴輪編

径8メートルの大形土坑内に大量廃棄された各種埴輪群（国重要文化財）の報告。B4サイズ、ヒモ付きの帙入りの体裁。埴輪ファンにとっては、たまらない一冊。

愛知県一宮市　法圓寺中世墓遺跡発掘調査報告書

石塔・蔵骨器をともなう13世紀から15世紀の積石墓群の報告。中世墓ファンにとっては、たまらない一冊。

臼杵市のキリシタン遺跡

下藤キリシタン墓地が国の史跡に指定されることから作成されたと思われる普及書。とてもビジュアルな作りとなっている。

穴観音古墳2

横穴式石室に船・人物・同心円など線刻の装飾壁画をもつ6世紀末から7世紀初頭頃の円墳で、国の史跡に指定されている。不明確であった周溝の存在が明らかになり径19メートルの規模が明らかとなった。巻頭カラーには、日下八光先生の壁画模写写真が掲載されている。

おつぼ山神籠石

今から、およそ60年前の昭和40年に刊行された文献ながら、とても良くできた内容。本書刊行後に国の史跡に指定された。